2024-07-18

満員のプール子供を透明な浮き輪にのせてはいけない。

俺は小学生の頃頃これで死ぬかと思った

乗せられていた方じゃない。水に潜っていた方だ。

家族連れが集まる流れるプールのようなところで、その日はかなり混んでいた。

いつものように潜水でいけるところまで行こうと潜り、行けるとこまで行って上がろうとした。しかし、混んでいる上にみんな大きな浮き輪やなんかを使っているものから、中々上がれる場所がない。流れるプールなので水中は縫うように流れていくスペースはあっても、水面に出れるスペースとなると、家族連ればかりなもんだから浮き輪だのなんだのばっかりで本当に見つからない。

そんなとき、やっと見つかった。空が見えた。上がろうとした。ところが。

何度上がろうとしても上がれない。そこに水面はあるのに。

息が持たないから死にもの狂いでなんとか浮上しようとする。しかし、なにかにまれる。もうこれは何か妖怪人智を超えたもの仕業に違いない。

必死で別の水面を探す。空いてるところがあった。そこを目指して必死で移動し、また必死で上がろうとする。全然上がれない。

そういうことが何度か繰り返されたあとやっと、やっと水面にでれた。もう息がもたない、もうだめだ、と思ったギリギリで。

大きく息をする。プハッ。

すると、いきなりおじさんに頭を叩かれる。「なんでこんなことするんだ!」みたいなことを言い、かなり怒っている。一瞬わけがからないが、大泣きする女児が目に入る。一瞬で理解した。

その、大きく、まったく柄もない透明な浮き輪。水中まではっきり見える。正体不明の壁に阻まれて上がれない!と思った謎の正体。

結果的に、俺は女児がのる浮き輪を何度も何度も下から突き上げるクソガキになっていた。

こちとらもう息がもたず死にそうだったんじゃ!こんなわけわからん紛らわしい浮き輪を使うなや!とめちゃくちゃ思ったが、大泣きしている女児の前に何も言えることがなく、そして、やっと息ができたと思った矢先に知らないおっさんに頭を叩かれたのに釈然としない小学生は、ただただ無言で解散するのみ。


不幸にも、混雑していたので、少しの隙間がある→そこに移動しようの流れは、浮き輪にのっている方も、潜っている方も、同じ考えだったんだろう。結果的に、おっちゃんからすれば、移動しても移動してもクソガキが可愛い子供浮き輪ガンガン狂ったようにつき上げてくることになり、俺としては移動しても移動しても見えない壁に阻まれ余計に激しく水面に頭突きすることになった。


から、柄のない透明な浮き輪は、混雑してるプール絶対使ってはいけない。潜ってる方が悪いとか好きな浮き輪使ってなにが悪いとかそういう話ではない。コントロールできない動きをする他人がたくさんいる中で、安全面でリスクがあるものをわざわざ使うことはない、という話だ。

本当に柄もない透明な浮き輪、そんなものがあれば小学生の俺も欲しいと思ってたけど、あれはどこで売ってるんだろうな。

だが、その一件以降、透明な浮き輪に対する憧れはなくなり、自分子供ができても絶対に買わない、使わないと心に決めた。

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