道でお婆ちゃんが倒れてその娘が助けてくださいと叫んだら、近くのヤマト運輸のスタッフが出てきて対処してくれた、という話がXに投稿されて、世の中捨てたもんじゃないという反応が集まった。
今回の件は特に企業なので救助に手を貸すモチベーションはより高かっただろうが、別に一個人であっても、道端でお婆ちゃんが倒れて助けて助けてと叫んでいたら、助ける人はたくさんいると思う。
人は世の中が悪くなってると思い込みたくて、現代人は冷たくなった、都会の人は冷たくなったと言うけれど、実際それは昔のように密接に親交を約束して何かにつけて助け合うという文化が廃れただけで、人のために何かしてあげたいという素朴な心自体は都会人も普通に持っている。
自分に被害の被らない範囲で、少しの手間と時間、場合によっては少しくらいのポケットマネーを出してですら、見知らぬ人に親切にできる。
ただそれに付け込まれて被害を与えられたり、将来にわたってベッタリされ続けるのは嫌だから、慎重にはなるというだけだ。
今の世の中、かなり多くの人がこの程度の良心は普通に持ち合わせているのではないか?
そして、そうだということを、特別に意識はせずとも実はちゃんとわかりながら日々を過ごしていると思う。
webで読んだ「鍵がない」という漫画を思い出す。あれも、都会人の現実的な助け合いができるボーダーラインの内側を描いていた。
反応で「実際こんなもんだよね」と言われていたので、やっぱりこの感覚は合っているのだと思う。
「助けて」って叫ばれたら助けるんだよ、日本人は。 でも何も言葉を出さず道端でうずくまってたら誰も声をかけず通り過ぎるんじゃね?と思っている。