最近な、平行世界の自分がめっちゃいい人生送ってる光景をよく幻視するんや。
そんでソイツが語るんや
「なんでお前はそんな所で消耗してるの?」
ってな。
でな、"跳べ"と目でゆーと来るん。
跳んだ先にあるのは崖っぷちで、俺はそこに落っこちて地獄を見るんだ。
それはまるでダークソウルの「これ全裸になって思いっきりジャンプしたら届くんじゃね?」って所にある宝箱が実際には絶対届かなくて回り込まないと取れないようになってるような感じでさ。
俺は平行世界に立ち並ぶ無数の最悪を回避してきて今にいるんだよ。
夢を追いかけてワナビになり職歴アルバイトのみで引き返せない年齢になった可能性。
就活で今とは違う会社に入って結果的にブラック企業で体を壊していた可能性。
周りの休めという言葉を無視して働き続けたせいで精神科に通い続けていた可能性。
色んな最悪を回避して、今の最悪ではない程度の人生になんとか留まっているわけだ。
きっとまだ見ぬサイコロの裏側には見えているものよりもずっと酷い目も潜んでいるんじゃないだろうか。
そう考える想像力が試されているんだと思う。
俺は今試されているんだよ。
もっといい人生を歩めていた可能性に目移りしそうになっている状況に対して、同じかそれ以上の最悪の可能性もあったことに気付けるかどうかを。
振り向いたってしょうがねえんだ。
前だけを見てて進むしかねえんだ。
振り向いたってなんにもない。
そうだよな?