「この中に入ってるカレーに一緒に魔法をかけてピンクにしましょう〜☆」ってメイドさんに言われてさ
いや言葉の細部は違うかもだけど、とにかくフタの閉まった小さい鍋に入ってるカレーに向かって萌え萌えキュン♡ってかわいいメイドさんと一緒に振り付きで唱えろって言われてさ
てっきり萌え萌えキュンってやるのメイドさんだけだと思ってたら一緒にやるのな
メニュー表に「魔法でカレーをピンクにします☆」みたいな事が書いてあって、「どうやってカレーの色を変えるんだろう?紫キャベツとレモン的なやつかな?」って興味湧いて頼んだけど何のことはないごっこ遊びだった
ごっこ遊びを本気でできる空間はこの歳になるとなかなか無いから、これがメイド喫茶の価値なんだなあって
恥ずかしいけどこれは思いっきりやらないと楽しめないやつだとは思ったんだけどさ
👼「いや萌え萌えキュンなんて可愛い子がやるから良いんであって私みたいな汚物がやったら周りのお客さん吐いちゃうよ」
😈「でも今の私は彼氏と一緒!彼氏が隣にいるだけで8割増しでまともな人間に見える!彼氏ができる前の私はカップルを見ると無条件で『あの人達はマトモ側』って判断してたでしょ!」
👼「いーや元がゲロクソキモドブスだから8割まともさが増したところでキモいことに違いはないねわきまえろ」
😈「でも、これも料金の内だし、高いし、体験しないと損だよ」
👼「自分が損をしたくないってだけで周りにキモい物を見せつけるの?なんて自分勝手!」
😈「だって、普通の流れと違ったらメイド役の店員さんも面倒に思うよ」
👼「それくらい慣れてるよプロ舐めんな」
😈「でもやらないと私が後悔しそうだからやるね!」
ってバーッと考えて、メイドさんと一緒に振り付きで萌え萌えキュンをやった
声は震えたし思ったより声小さくなったしメイドさんから「真っ赤になっちゃってカワイイ〜☆」っていじられたし
でもあの時いじってくれてなかったら恥ずかしさを一人で背負わなくちゃいけなかったから、今考えるといじってくれて良かった
天使辛辣で草