一口に「AIが仕事を奪う」って言ってもイメージに違いがある気がする。
・ドラえもんみたいな人間に近い自律的思考を持ったロボット達が人間に代わり奴隷になって、人々はその生産物を搾取して優雅に暮らす。(テクノロジーの進歩への信頼が無邪気すぎないか)大抵そのロボットやプログラムは誰が所有し、誰が管理しているのかという視点がすっぽり抜け落ちている。
・自律的なプログラム、あるいはそれを搭載したロボットが特定の作業を人間に近い、あるいは人間を超えたクオリティで自律的にこなす。同じ作業を人間がした場合の人件費と作業のクオリティを天秤にかけて、釣り合わければクビになる。高度な価値判断を要する、機械では人間の作業のクオリティを超えられないといった作業は人間が引き続き担い、それにありつけない人々は機械を使うより安く済む(得てして単純、または過酷な)作業に追いやられる。(これは雇われの場合であって、自営の場合はクビになる訳でもないからまた少し話が変わる気がする)
なんにせよ、AIAI騒いでるけど、それ自体がもたらす恩恵と驚異よりも、AIが公共の財産などではなく結局資本家が所有する生産手段である点について、もっと考えて良いんじゃないかと思う。
そもそも「AI」って言葉が一人歩きしてますけど、定義がガバガバすぎないかと思う。「じゃあ今まで使ってきたコンピュータープログラムと何が違うの?」と聞かれて答えられる人は少ない気がする。