2022-10-31

過去の私が2度目の失恋をした

題の通りである

私は常に自己の中に複数の"過去自分"が介在しており、今回はその"過去自分"の1人が失恋をした。

現在私自身お付き合いしている人がおり、この関係性は維持していく予定である。そのため現在の私が失恋することは無い。




今回失恋したのは10年ほど前の私である。私は学生をしており、同学の女性に恋をしていた。彼女は非常に聡明であり、どことなく陰気な雰囲気が漂う大変魅力的な女性であった。

恋をしていたが、関係性が友人から変化することは無かった。

当時の私では、彼女の陰気な部分を構築している要因である心の闇を受け止め、支えられる自信が無かった。その為、告白はせず、ただ傍らで友人としての役目を全うする事にした。

かくして私は1度目の失恋をした。恋愛関係にまで発展しなかった失恋である




先日、SNS投稿彼女と仲睦まじく写る男性がいた。彼氏、とのことだった。

2度目の失恋だった。

この世には、私には無い「強さ」を持ち、私には出来なかった「告白」というハードルを易々と乗り越える人間がいるのだ。

言いようのない敗北感と、幸せそうな彼女の姿を見る事が出来た嬉しさ、2つの感情が私を苦しめた。

彼女に「おめでとう」とメッセージを送り、しばしやり取りをした。(余談だが、現在彼女とは10年来の友人であり、定期的に連絡は取り合っている)

幸せそうだった。彼女恋愛観を変えてくれたと話していた。彼女から10年前のような陰気は消えていた。やはり彼女幸せにできるのは、私では無かったのだ。過去の私は間違えていなかった。良かったのだ。これで良かった。


その日は酒を飲んだ。いつもは度数が高いと言って飲まないウイスキーを飲んだ。あろうことか現在お付き合いしている恋人にまで愚痴を零してしまった。もう恋愛感情は無いとしても、友人だとしても、1度好きになった彼女が誰かのものになることが耐えられなかった。やはり私では無かったと答え合わせされたことも、10年来の友人である彼女に私より詳しい人間が現れたことも、何もかもが耐えられなかった。





以上が、ただの友人であり、それ以上になれなかった者の愚かな叫びである。どうか、彼女幸せでいられますように。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん