2022-06-23

小林泰三キャッシュ

仮想世界の中の話。

その仮想空間では外見、性別、声などを自由に設定できる。

自分だけでなく他人にも設定できる。

まり、私にとっては自分伊達男然としたアバターにしたとしても、相手は私を「アリス」と名付けドレスを着た女性と設定して認識しているかもしれない世界

書いていて気付いたが『鍋に弾丸を受けながら』や『ルーツレポ』と近い構造がある。

『鍋に弾丸を受けながら』は相手の設定を変え、『ルーツレポ』は自分の設定を変え、『キャッシュ』はその両方を変えることができるという違いがあるか。

他人概念(or機能)で把握するので他人名前が覚えられず悩んでいる人がもしも『キャッシュ』の作中人物だったらどうなるだろう。

おそらく、他人機能に即した呼び名を付けることで悩みは解決するだろう。

さて、『キャッシュ』のように相手名前自分用の呼び名に設定できる世界は私が生きている(作中世界ではなく)現実世界で実現しうるだろうか。

少なくとも生身の物理世界では難しい。

では『キャッシュ』と同様に仮想空間現在メタバース空間では可能だろうか?

生身の体が「Aさん」と呼び名を含んだ声を発し、その声が相手に届く前に「Bさん」と自分自分に設定した名前に変換する工程必要になる。技術的に難しそうだ。

生身の人間がゴーグルを被るような仮想空間でも結局はコミュニケーションは音声会話になってしまうので物理世界と同じだ。

現時点でのメタバース仮想空間では解決策としては不適となってしまう。

脳に直接話しかける技術が生まれるのを待たなければいけないだろう。

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