うん。
でもゲーム、娯楽としての楽しさにおいてはプリグラが圧勝していた。
何が違うってキャラクターを集めるっていう楽しさの完成度が違う。
他のオートチェスのキャラはあくまで狙った構築を完成に近づけるためのパーツ集めとしての喜びしかない。
でもプリグラはどのキャラを買っても可愛い女の子を仲間にするという楽しさがある。
モーションも凝ってるし戦闘中のスキルもそれぞれに可愛らしい個性が出てる。
でも他のオートチェスは違う。
単なる有電源のボードゲームの駒以上のことをしてくれない。
それはまるで将棋のコマがそれぞれに定められた方向へと直進することしかしないような無味乾燥な機能だ。
その点においてプリグラは全く違った。
そもそもをして我々がテレビゲームに求めてやまなかったのはキャラクターだ。
いや、テレビゲーム以前から我々は、ドワーフやエルフや探検家やコズミックホラーや探偵に憧れてゲームの卓を囲っていた。
だがその憧れはいつからか冷めていき、気づけばそれぞれのキャラクター性はその駒の機能をビジュアルで表現するための機能だけを持つものになった。
筋骨隆々のドワーフの戦士はその耐久力を意味するだけのアイコンになり、人型の風光明媚といえるエルフの美女は高い魔法攻撃力を象徴するだけのモチーフと変わり果てた。
だがプリグラはそんな世界から我々を再びキャラクター遊びの喜びへと引き戻してくれた。
勝ち負けを通して自分の頭の良さを表現したいなら数学オリンピックにでも出ていればいい。
そしてプリグラにはオートチェスのチャンピオン達が集っている。
最高のオートチェスだ。
間違いなく