という思いを実は持っている。
これまで4回実施されているウクライナ・ロシアの停戦協議だけど、双方とも戦争を早く終わらせたいように見える。
予想される妥結点は、ロシア軍がウクライナ全土から撤退し、クリミア半島と東部2州の独立を承認する。
そしてウクライナは中立化、つまりNATO加入は見合わせることになる。
しかし、この停戦条件で停戦したとしてもウクライナがロシアと欧州の間にある「火薬庫」であり続けることは変わっていない。
ウクライナがロシアと欧州の「どちら側」のつくのか、この際だからはっきりさせたほうがいいのかもしれない。
これは遠く離れた場所に住んでいる日本人だから、対岸の火事だから言っているのではない。
それは75年ほど前に行われた朝鮮戦争の経験があるからである。
1950年6月から始まった朝鮮戦争は、朝鮮半島全土を焼け野原にして、アメリカやソ連、中国を巻き込んだ大戦争となって、3年後の1953年7月に停戦となった。
停戦当時は朝鮮の現地人や国連軍、中国義勇軍の犠牲がとんでもないことになっていて、当時の価値観であれば「即時停戦するべき」という空気だったのだろう。
しかし中途半端なところで停戦したことによって、今現在どうなっているだろうか。
北朝鮮はアメリカ全土を射程に収めるICBMを開発し、中国は台湾進出の野心を隠さないようになっている。