たとえばマンションとか結婚相手とかを検索するような状況で、なんだけどさ。
「『年収500万円以上』に限った検索結果を出す」てのはどこでもできる。
当たり前。
「『年収500万円未満』に限った検索結果を出す」てのもしばしば可能。
ネガティブ要素を敢えて入れて検索するのは、「自分は年収は求めていないから、その分、他の条件が良い人を出してくれ」という意図なわけじゃん。
「『年収500万円未満』に限った上で、通常の年収込みの評価関数でランキングをつけた検索結果を出す」では、その意図に合わないわけ。
もし評価関数がたとえば加法分離的なら「年収の係数をゼロにしてランキング」みたいな設定で意図を実現できるけど、
今は機械学習でフィッティングしたぐちゃぐちゃな評価関数を使っているから、そんな簡単にはいかない。
婚活してもマッチングできない人に「妥協しろ」と言う光景はネットでよく見かけるけど、
実際に相手を探す局面の中で「妥協」でより良い選択肢にたどり着くのは、そう簡単じゃないと思う。
このあたりの点について、意思決定論でもゲーム理論でもORでもいいんだけど、ちゃんと数学として教えてくれる本や展望論文、無いのかなあ。