3年前、目眩に悩まされた。日中は常にふらふらするし、夜はベッドに入っても目眩で寝付けないほどだった。
そこで、とりあえず近所にある「神経系も診る」という内科系クリニックに行った。(院長がテレビにも出ており、実はヤブ医者であることをこの時は知らなかった。純粋に近くにあった、それだけで行ってしまったのだった。)
思い返してみると、病院には保険適用外の治療(プラセンタ)のビラや、近隣の民間療法施設のチラシが貼ってあり、この時点で怪しいことに気づくべきだったのかもしれない。
見た目は親切そうな感じの院長が診察し、肩などを触ってから「肩こりに起因する自律神経失調によるものです」と診断を下した。
なるほど、デスクワークばかりで肩は凝っているだろう。そういうのもあるのか、と当時は納得した。
しかし治らない。程度に波はあれど、目眩が続く。治ったかと思えば再発する。良くなったりひどくなったりの一進一退であった。
もう1度病院に行くと、今度は強めの筋弛緩剤が処方された。効きが弱かったのだろう、と。
だが、よく見ると副作用に「めまい」が書いてあり、大丈夫なのか?とちょっと不安になった。
それでも治らないので、自分で自律神経失調について調べ始めた。どうやら「検査しても理由がわからない不調」とかに付けられがちな診断名らしい。「肩こり」ありきで進み、検査すらしてないが大丈夫か?
さすがに不安になったので「あまりに治らないのでセカンドオピニオンというか別の病院に行こうと思う。紹介状を書いてほしい」と依頼したところ、院長が明確にイライラしはじめた。
「他の病院に行ってもねえ、精神科の薬を出されて終わりですよ?精神科の薬でいいんですか?」
いや、治るなら何でも良いのだが。精神科にかかるべきならそれでいいのだが。
とはいえあの程度でキレる医師がろくでもないことは判明したので、別の病院に向かった。
一通り問診を受け、念の為脳を見ようということでMRIなども撮った。ただ、その結果としても特に異常は見つからなかった。
異常がないのは嬉しいことだが、また原因不明なのかと諦めかけたところ、「とりあえずこれ出して様子見ましょうか」と目眩を止めるための薬が処方された。あるんかい。