高校の時、席が隣になった人とわりと仲良くなり、クラス内で度々冷やかされるくらいの関係まで行ったことがあった。
真相は謎だが、男女別になる体育の時間その人が俺の方をずっと見てたみたいな話があったり、「絶対○○さんお前のこと好きだって」と言われたりしたので少なくとも完全に俺の妄想ってことはない。
でもあんまり嬉しくなかったしむしろ結構胃が痛くなるような思いだった。
べつに嫌いな人ではなかった。容姿だって素直に可愛かったんだけど、なんというか人間としての方向性が違う感じがしたというか、俺が内向的でジメジメして反社会的なのに対して彼女はマトモな感じがして、長期的に深く付き合うのはキツそうだという予感がビシビシきていた。
俺はかなり非モテで、あれはわりと貴重な機会だったと思うんだけど全然積極的に動いて付き合いたいとは思わなかった。むしろ彼女の気の迷いが早く終わって他のところに目を向けてくれとずっと思っていた。
べつにアセクシャルとかではない。当時好きな人はいたし、いまはなんなら彼女がいる。
でも、好みではないというか、タイプの違う人から好意を寄せられている(っぽい)状況はそれなりに嫌だった。嫌というかまんざらでもない一方で真面目に考えると心労がでかいというか、総合してマイナスだった。
「可愛い」と「付き合いたい」って全然違うと思うし、付き合いたい人ってそうそういなくない?
俺は明確に付き合いたいと思った人はいまの彼女以外いないし、これまでに知り合った彼女以外の誰に告白されても断ってたと思う。確実に破綻する関係を始めたくないから……
「モテる」って無差別性を含意してると思うんだけど、付き合いたくない人から好意を寄せられるのってむしろすげえイヤじゃない?
そうでもないのか?
高校のときに出会ってたら付き合ってたか、って割と重要なファクターだと思う