サイコロのような比較的確率がなだらかなものだと誤解を招きやすい。
以下の数値は一つの例で、実際の新型コロナの傾向を表すものではない。
ここに確実に陽性がわかる検査キットがある。
今目の前には10万人の人間がいて、それぞれ全員に同時に検査を行ったら1万人が陽性になった。
その1万人を入院させて2週間療養を行ったところ、100人が肺炎でなくなってしまった。
では、新型コロナウィルスの死亡率は1%だと言って良いのだろうか。
答えはNO
なぜなら、この時点で新型コロナの死亡率が1%だというのは過去の事実に基づく指数でしかないからだ。
あくまで過去の事実を分析した結果に1%という指数が導かれただけに過ぎず、この1%は未来を約束するものではない。
例えばこれが、世界をシミュレーションするコンピューター上の話だとする。
それならば未来を1%と予測することは可能だ。なぜなら彼らは命令に従うことしかできないからだ。
しかし、実際の世界においては、自分たちは過去の実績しか知ることはできず、もし未来に過去の実績を覆すような数値が観測されてしまえば、変わるのは事実ではなくて確率でしかないのだ。
確率の話をするときに、過去から算出された指数でしかないものを、さも未来に必ず当てはめることができる数値だと信じ込んでいる人は少なくない。
未来を予測するために使われるので誤解を招きやすいが、確率とは観測できた過去の出来事を表す数値でしかないのだ。
この話にきょとんと首をかしげている人がいるとするならば、その人は確率のことを理解できていないと言っていいだろう。
ここで元増田の速度の話に戻ってみる。
速さとは、どれほどの距離をどれほどの時間で移動できたかによる過去の話でしかない。
未来において参考になる数字ではあるが、未来を約束する数字ではないのだ。
決められた速度通りに移動することができれば、結果としてその通りの速さになるだけで、速さが未来を約束してくれるものではない。
これがコンピューター上のシミュレーションの話ならば別だ。彼らは命令がなければ動けないからだ。
このことを理解せず、速度とは未来を約束してくれるものだと思いこんでいるのであれば、到底元増田の話を理解しているとは言えないと断言しておこう。
>速度とは未来を約束してくれるものだと思いこんでいる 素敵なフレーズだけど、誰もそんな話してないよ??