岡江久美子さんが亡くなった。63歳だったそうだ。
うちの母は60歳、とても年齢が近い。
長期休暇になるとはなまるマーケットをみながら朝ご飯を食べていた。
とても明るい方だったと記憶している。
明るくて、少し天然で、たまに強引なコメントがあった。
その姿は、うちの母によく似ている。
うちの母も、とにかく明るくて、小ボケをかまし、自分の理論は強引なまでに主張する。
ちょっと悪口みたいな書き方になってしまったが、私はその強引さが好きだ。
私は一人ではなまるマーケットを見ながら、朝ご飯をもそもそ食べた。
別に母を亡くしたとかではない。
ただ、母のいない家は静かで寂しかった。
そんなひとりの家に、岡江さんの明るい声が響いていた。
それがとても心地よかったことを、テレビで岡江さんを拝見するたびに思い出していた。
母と重なる岡江さんが亡くなった。
私はとてつもなく悲しくなり、不安になった。
母もいつか死ぬ。当たり前のことを突き付けられた気がした。
新型コロナで亡くなったら、故人と対面もできないと聞く。
それを思うと、さらに悲しくなった。
堪らなくなって母に電話した。
相変わらず、明るく笑っていた。
声を聞いて安心した。
安心したと共に、近くに住めず、すぐに会えないことが口惜しい。
早くコロナが終息して欲しいと強く思った。