2020-02-05

博士号持ちタクシー運転手の小話の起源

毎日新聞空いたポストは若手に…「はしごをはずされた」 50歳大学非常勤講師の絶望を読んだ。可哀想だなと思ったが、ふと、あまり関係ないが、博士号持ちタクシー運転手の小話を思い出した。曰く、アメリカでは博士号持ちが多すぎて、大学教員になれずにタクシー運転手をしている人もざらだという。

しかし、この小話はどこが初出なのだろうか。漠然と1970-80年代ぐらいのアメリカの話だろうと思っていたが、最近、おそらく初出と思われる文章出会った。

If I took a taxi in New York, I would often find that the driver was a Ph.D., who would start arguing about philosophy at imminent risk to himself and me.

この文章バートランド・ラッセルの The Impact of Science on Societyからのもので、驚くなかれ1951年初版なのであるもっと仮定過去で書かれているので、タクシー運転手にも博士号持ちがいると思わせるくらい、アメリカ教育環境は恵まれている、と言いたいのだろうが。

万が一、アメリカの話とはいえ1950年代から博士漂流問題存在していたとしたら、ちょっとやりきれない。

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