好きなアーティストの名前でtwitter検索をするとたまに感想ツイートを見かけていたアカウント。どんな人なんだろうかとプロフィールページに飛んでみると「国語のノートが綺麗に書けた!」と写真を載せているツイートが一番上にあったから、おそらく高校生なんだと思う。「あなたの煙草の匂いが好きです」「今月はあんまり渡せなくてごめんなさい」ツイートの大部分は、恋人への想いを吐き出したもののようだった。「私の貯金からじゃ駄目なんですか、私の体をお金に換えないとあなたにもう会えないんですか」「怖い、学校や電車で会う人が私の写真を持っているかもしれない」「こんな写真撮りたくない、あなただけのものでいたかった」ツイートを遡ると、こんな言葉が並ぶ。「ごめんなさい、私に勇気がなくて」「でもあの人は母親と違って私を本当に叱ってくれる」「私が本当に自殺して自分のせいにされたら厄介だからですか?」「ごめんなさい捨てないで。お願いします」
途中から辛くなって、バックボタンを押した。彼女のツイートが実際の内容なのか、そもそもあのツイートで描かれている「私」である"彼女"が実在するのかすら本当のところはわからない。なりきりや釣り用のアカウントだったのかもしれない。そうであって欲しい気持ちと、彼女の悲鳴から自分は目を背けてしまったという罪悪感が、いま心の中で渦巻いている。