小4のころ、料理中の母親に勉強を見てもらった時に、「ここ間違ってる」と言われ、いやそんなはずはないと抗議して、ドリルの答えを見せて「ほら」と言って台所から離れて行ったら煎餅とか入ったケース投げられた。
角の部分が後頭部に直撃。多分結構な勢いで、衝撃で転ぶほどだった。死ぬほど痛くてギャン泣きした。
その事については、それからずっと何も話してない。2時間後くらいには普通に夜ご飯は出てくるし、普通に話しかけられる。
でもずーっと覚えてるぞ。俺も掘り返してキレたりしないけれど、忘れたりしないからな。
小5の時、風邪で本当に体調悪くて学校休んだ時に俺に暴言吐いたのも覚えてるぞ。
「風邪引いたら優しくしてもらえると思うなよ」って、今でも内容から声のトーンまで全部覚えてるぞ。
ボリュームも表情も全部覚えてるけれど、なんでそんなこと言われないのいけないのって悲しかったのも全部覚えてるぞ。
お昼くらいには普通にうどん作ってくれたけれど、忘れたりしてないからな。
できの悪かった弟がどんだけ悪い点とっても、「普通を目指そう」くらいのテンションだったのに、俺がテストで一行まるまる見落として、初めて計算の試験で90点以下取っちゃったとき、めちゃくちゃ怒ったよね。
それもずっと覚えてるぞ。
他にもたくさんのずっと覚えてることは、嫌だったことだよ。
父親は無口で、そういうのかっこいいと思ってたんだろうな。で、年に一度くらい怒るんだよ。そういうの威厳だと思ってたんだろうな。
うん、怖かったよ。でもそれだけでしかない。その教育方針には全く感謝してない。
二人とも、そういうの全部無かった事にして今は普通に接してくるから俺もそうしてるけれど、表面の下にある亀裂が埋まる事はないぞ。
ちゃんと言えや 1人で煮詰めた記憶なんて怪しいもんだ