寒くなるとおでんが食べたくなる
子供の頃はまだコンビニなんてなくて近くの居酒屋とかにおでんを貰いに行ってた
鍋一つもって親から買うもの聞いてお店にいっておでんを入れてもらう
酒を囲んでいかついおっさんたちが楽しそうにしてて、僕の父親はそういう輪の中の一員だったのでよく酒を飲まされた
苦いし臭いしまったく美味しくないが口につけないわけにいかないのでコップの三分の一とかそのへんくらいまでちびちび飲んだ
そうこうしてるとおでんの用意ができるのでこぼさないようにもって帰る
じゃがいもはやく食べたいなって気持ちのまま家に帰ってたと思う
家での父親はたいてい酔っ払ってた
もうそんな時代から40年は経ってるわけでうろ覚えもいいとこだ
父親はもういない
林業で鍛えられた浅黒い肌にがっちりした筋肉、のこぎりで大怪我をした背中の傷や、周りにいた荒くれたおっさんたち
もうすぐ命日がやってくる
その年の暮れ、初めて雪が降ったその夜に眠るように息を引き取った
おでん食べたくなりました。
ええ話。おでん買ってくるか。
感傷に浸ってるところ悪いが、平気で子供に酒を飲ます酔っぱらいとか碌な親じゃないね。
立派な親御さんに恵まれて良かったね ただ親御さんは子供には恵まれなかったみたいだね
コンビニのおでんは不潔そうで食えないよ 結局自分で作るしかない