例えば公立の学校で考えると、小中学校のようにご近所さんが集められた人間で作られた組織のうちは相応のダイバーシティがあるが、義務教育が終わった後の高校、大学、大学院、そして会社となると、特定の組織内のダイバーシティがかなり減り、人間の性質が均質化されてくる。
これは、義務教育以降、組織がそこに所属すべき人間を選ぶシステムになるためで、組織によって選ばれた一定程度均質な人間が集まるからである。
ステージが進めば進むほど、違う世界に住む人と出会うことは困難になる。そのコミュニティにたどり着いた人たちで日常が完結するからだ。
そんな中で、匿名の掲示板のような場所は、均質化された組織の中で育まれた自らの常識に一石を投じてもらうことのできる場である。
クソリプというものも、自分の価値観が閉じられたものであるということに気づかせてもらえる、実は非常に含蓄のあるものなのかもしれない。