日本企業でもっとも出世するタイプは「偉い人から無茶振りされて、それに応えようと頑張る人」であるようだ。
ここでポイントは3つ
無茶振られるには隙が必要だ。能力の割に出世の遅い人は、この隙が無いからである。
上司からみて仕事を頼みづらい、頼んだ範囲は完璧にこなしてくれるが、完璧な分「あぁ依頼範囲をもう少しはみ出して、あそこまでやってくれたらモアベターなのになぁ」という上司の高望みのサイクルに入ってしまうからだ。そして、この上司とコミュニケーションをとらないと、いつの間にか高望みであることが忘れられて「デキるんだけど、もう一歩が欲しいんだよなぁ」という評価になってしまう。
隙がそれなりにあり、いじり甲斐のあるビジネスマンを演じるのが、出世への近道である。
結果を出さなくてもプロセスで評価してくれるのが日本企業の良いところである。「結果を出さなきゃ」という追い込み方は、あまたの無茶振り型上司達の中で生き抜くことは難しいので、「一生懸命努力しておけば、上は分かってくれる」程度の気持ちで仕事に取り組むことが大事である。
プロセスが重要であるから、頑張っている姿を見せなければならない。しかし、ここで注意したいのは、無茶振られたことに関してのみ頑張る姿を積極的にみせることである。それ以外の頑張ってますアピールは「こいつの仕事してますアピール、うぜー」という印象を上司に与えるだけになってしまい、逆に出世を遅らせることになる。
無茶振られたことに関して頑張る姿のみせ方の王道は、無茶振ってきた上司への頻繁でカジュアルな相談である。このとき、無茶振られたことに対する熱意と、「精一杯考えたんですけどここがどうしても乗り越えられないんすよ…」という泣きを混ぜ、巧妙に上司を頼り、巻き込むことが求められる。