年末の華やぐ街にあって、ボクは忘年会帰りの気分で心地よく歩いていた。
街をゆく人のなかに、フリフリの服を着てキャリーケースを引いた女子を見つけた。
なんとも色白、綺麗な黒髪ロングをスラリと伸ばしていて、年の頃は20代前半といったところだろうか。
ふとボクのアタマに、もしこの娘がコミケ帰りのコスプレイヤーだったとしたらどうだろうかという妄想が浮かんだ。
妄想はしだいに子細になっていき、ボクの心を満足させた。
コミケではどんな格好をしていたのだろうか。
ひょっとすると、胸をはだけ、ケツ出して、パンツ晒して悦に浸っていたのかもしれい。
もちろん、ローアングラーに股間を激写されていたかもしれない。
どんなコスプレだろうか。
あのアニメかも、いや最近話題のあのゲームかも、さっきの娘にはどんな衣装が似合うだろうかと着せ替えてみる。
きっと、家に帰ったらあの娘は帯同していた男とセックスするに違いない。コミケでカメコに見せつけたその格好のまま、セックスするに違いない。
もはや妄想は検証も妥当性の考慮も必要ない。妄想はただ確信へと昇華した。
どんなセックスをするのだろうか。
鮮やかで、精巧に作られた衣装は一枚も脱がさないのかもしれない。
服の上から、あんなところ、こんなところ、ゆっくりとさすっていくのかもしれない
ついには男女は一つになり、衣装の擦れあう音と体液が奏でる美音が部屋中を満たし、嬌声がアクセントを添えるのだろう。
あの娘は紅潮した顔を男に近づけ、つながったままディープキスをするのかもしれない。
長い長い興奮の末に男は果て、昼間には何十人というカメコを魅了してきたあの衣装に向かって欲望の白濁汁をぶつけるのかもしれない。