2015-06-13

もし副作用の無いドラックが開発されたら

もし副作用のない覚せい剤が開発され、安価大量生産され誰でも入手できるようになったら、人類はどうなるのだろう?

誰もが最低限の生命を維持さえ出来れば、他のことには興味がなくなるはず。テクノロジー進化文化の発達も全てストップするに違いない。しかし、どんな世界にもひねくれ者は少なからずいて、「薬に頼った幸福など真の幸福ではない!」とドラック殲滅を目標としたレジスタンスを結成する。ところがそのレジスタンスの中に裏切り者がいて、レジスタンスメンバードラック摂取させレジスタンス崩壊される(本人は完全に善意で行っている)。ギリギリドラック摂取を免れた生き残り達は、ドラックの脅威から逃れるため、脳から幸福を感じる部位」の切除手術を行う。手術により、ドラックに対し無敵になった生き残りのメンバーは、ドラック生産工場に忍び込み、ドラック散布トラップ(一度ドラックを浴びれば、二度とドラック生産工場破壊しようとは思わない)をものともせず、ついに工場破壊成功する。これにて、本当の幸福世界に取り戻された、かに見えた。一度、最高の幸福を味わってしまった人類は、その幸福が二度と味わえないと知り、自殺が多発してしまう。何とか副作用の無い覚せい剤を復活させようとする者もいたが、副作用の無い覚せい剤により、テクノロジーが失われてしまったため、質の悪い覚せい剤を少量しか作れない。このわずかな覚せい剤めぐり、争いが多発し、かえって人類は不幸になった。もちろんレジスタンスメンバーも無事ではない。世界を救ったヒーローになったはずが、大罪人扱い。見つかれば暴徒に殺されてしまう。その上、幸福を感じることが出来ない体になっているため、全く生きがいが無い。メンバーの一部は殺され、多くは自ら命を絶つ。最後の生き残りとなったレジスタンス創設者は、警察へ出頭し、正当な裁判を受ける。


法廷発言を促された創設者は、ぼそりとこう呟く、「ドラックは、『ダメ。ゼッタイ。』」

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