目的地に到着する頃にはお昼だろうなと思いながら
思い出したことがあった。
大抵、この時間帯に座席に座ってる人は
時折鼻をすする音が線路を噛む車輪の悲鳴に紛れて聞こえてくる。
そんな中、私の前に座っていた女性は珍しく生きていた。
私よりお姉さんだと察した。
気になるが、画面を盗み見するのは良心が痛む。
何とか意識の外に追いやろうと、嫁のはてぶを弄ってると
終着駅が近づいてきた。そして路線を切り替える大きなゆれ。
思わずよろけると、足元を小突く音がして、彼女に謝ると彼女も頭を下げた拍子に
LINEで知人と話してればよかったのか。
縦に拘ったと開発者が話してたのを思い出した。
そう声をかけられる接点もあったのだが。
如何せん思い出すのが遅すぎた。
仕事したくない。