匿名ではなく、ハンドルネームや実名などで書き込むと、必然的に自己の思想や集団の正当性を証明し続けるという強い呪縛が与えられる。
また匿名でも、増田のように思想に関する議論の場であることが分かりやすい場合、自らの属する(と思っている)思想の正当性を主張するために躍起になる必要が出てくる。
(ここで実名とハンドルネームを一緒に括っているのは、現実世界とは違い匿名が基本状態となるインターネットでは、IDや2chのトリップなどのように同一性は証明しやすいが、実名を用いているのが当人かの確認は困難だからである。)
これが、政治などの重い話題もあくまで「通りすがりの与太話」である2chと、「村民のメインディッシュ」であるはてなとの相違である。
実名化には、本人証明が不可欠だから、匿名性に支えられた意見への寛容さは失われることになる。
有名人でない人にとって実名がメリットを持つのは、実名を使用するコミュニティが地理的にも人間的にも極めて狭い範囲である場合がほとんどだ。