HJのK.a.Signatureバーザムに関してのカトキ先生のコラムより引用
カトキハジメより
私がバーザムを描くと、それがいつでもセンチネル版になるというわけではありません。
そもそもバーザムを描く機会というのはなかなか巡ってこない訳で、これまで2003年にG.F.F版をリリースした時と、最初に『センチネル版』を描いた時の2回しかありません。
G.F.Fではセンチネル版バーザムを立体化しましたが、Mk-IIとコンパチで遊ぶのは面白いよね、という以上にセンチネル版バーザムを推したいということはありません。
むしろオリジナルバーザムは立体物が少なすぎて手に入らないことが気になっていますし、”本来のスタイルをちゃんと形作れるのだろうか”というのはかなり面白いテーマで、そのことは頭のどこかでずっと考えていました。
何しろバーザムのデザインというのはスカートはないし、太腿がむき出しで太く、腕はすごく長い。このユニークな(褒め言葉です)体型こそがオリジナルバーザムだけが有する個性といえるでしょうし、それは普通のMSのかっこよさとは全然違っています。
このデザインをどうまとめるのかは、現物の写真を見ていただくことにして、バーザムのもう一つの問題にも触れておきます。それは設定身長が19.4mであるということ。これも立体にする上で地味に面倒なポイントです。
過去にも何度か語りましたが、MSの設定身長というのは、そのとおりに模型を作っても、イメージしていたサイズと違ったりすることがあるのです。
例えば正しい設定身長で作ったゲルググとRX-78-2ガンダムを並べると、ゲルググが大きすぎる印象ではないでしょうか。また百式はMk-IIよりスマートなイメージがありますが、設定では同じ全高です。
バーザムの設定身長は19.4mですが、これはかなり大きな数字で、この時代のMSと並べると不揃いなくらいに背が高いのですが、フィルム中のイメージでは、そうした印象はないですよね。
この度のK.a.Signatureでは今時のアクション・フィギュアとして、設定身長を大事にしたいので、オーソドックスなMSよりも幾分大きい仕上がりを予定しています。この辺は今後、比較写真などで実感していただけるよう記事内で取り上げていきたいと思います。