2013-07-13

差別の片鱗を垣間見

非嫡出子婚外子)の相続差別は撤廃されるべきだと思っていた。

誰もが賛成していると思い込んでた。掲示板などの書き込みを見て、衝撃を受けた。

婚姻制度破壊につながると危惧するコメントが多い。婚外子は生まれるべきではないと断言する例もあった。

そうか、生まれるべきではなかったのか……。

母は婚外子だ。聞いた話によると、病気の先妻を放置し、戦争未亡人だった祖母の家に祖父が子連れで転がり込んだらしい。

一時は、祖父、祖母、祖父の先妻の子、祖母の前夫の子、母、生後すぐに養子に出された母の弟(叔父)の最大9人で住んでいた。

しかし、母が3歳の時に、祖母が死亡し、祖母の前夫の子は出て行った。

その後、祖父は別の人と結婚し、子どもが生まれ、計8人で暮らした(先妻は病死)。

その家で、母だけが名字の異なる婚外子で、他の兄弟は祖父と同じ名字だった。

祖母の前夫は名家の出だったため、認知したものの、あえて名字を変えなかったと聞いた。

1945年終戦直後の混乱期なので、事実関係はよくわからない。悪いのは祖父・祖母だ。

祖父は20年以上前に亡くなり、問いただすことはできない。

なぜ同居し、2人も子どもを産んでおきながら籍を入れなかったのか。

そのせいで母は差別され、性格が歪んでしまった。

本来、婚姻関係がなければ相続権はないはずなのに、祖父は祖母の家に住み続け、やがて先妻の子どもが譲り受けた。

家を取られ、まっとうな人生を奪われ、今なお影響を受けている。

必ずしも、婚外子愛人の子とは限らない。冷静に考えると確か愛人関係だったかもしれないが、当時はよくあった話らしい。

人は「生まれ」で差別されるべきではない。

しかも、相続権利は半分、扶養の義務は1人分で、異父・異母兄弟扶養する義務があるそうだ。

相続権利を二分の1にするなら、扶養の義務も半分でいいはず。

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