僕は歴史が好きだ。
歴史好きの両親の影響が大きいとは思うが、他にも歴史好きの人はたくさんいる。
みんながみんな僕のように親の影響という訳ではないだろう。
ではなぜこんなにも歴史は人々を惹きつけるのか。
まず、歴史には矛盾がない。もちろん文献に矛盾はあるが、事実そのものは整合性がとれている。
これだけ練りこまれた作品はなかなかないだろう。
かといって単調な話が続くこともなく、時には物語を動かす奇妙な出来事も起こる。
様々な展開があるが、裏で事実は繋がっている。これは傑作推理小説にも通ずるのではないか。
また、歴史の大まかな流れというのは分かっているが、細かいところまでは分かっていない。
これは言わば空き部屋がたっぷりのマンションで、自分で家(=物語の背景,設定)を建てずとも
家具(=シナリオ)さえ持ち込めば生活できるようなものなのだ。
中には家具すらも揃っていて、レイアウトを考えるだけというものもある。
しかし中には二次創作を嫌う人達もいる。オリジナルを尊重する人達だ。
「歴史」はそんな人達の希望も叶えてくれる。世界を歩けば「歴史」の遺物がたくさん見つかる。
それらを見れば、古代の英雄から時代を作った庶民の生活まで、原典の世界にひたれるだろう。
このように「歴史」には人気が出るだけの理由が十分にある。
なんといっても歴史は途中で連載終了になることもなく、長く続いているのにマンネリ化もしない。
さらにはこれからの「歴史」に読者が干渉することもできるのだ。
このように多様な読者に多くの楽しみ方を与えてくれる「歴史」の人気が出ないはずがない。