http://www.nims.go.jp/news/press/2012/07/p201207130.html
ブコメでなぜお酒を煮ようと思い立ったのか、疑問に思う声が多くあって、たまたま知っている立場なので書いてみた。
ところが空気中で放置すると、超伝導化する、というのがこの物質の特徴だった。
しかも、時間がたてばたつほど、少しずつ超伝導がよくなる、ということもわかった。
1ヶ月たってもまだ超伝導はよくなり続けた!
1年たってもまだ超伝導はよくなり続けた!
どこまで変化し続けるの?どうして空気中で超伝導がよくなるの?ということが疑問だったが、
変化がとても遅いことがボトルネックだった。
そこで、この変化を促進させる必要があった。(←ここがポイント)
結果、不思議なことに、赤ワインが最も超伝導をよくすることがわかった。
しかも高級なやつよりも、サントリーの「彩食健美」がよいとも言っていた。
白ワインよりも、ぶどうジュースよりも、水とエタノールの同じ混合割合のものよりも、
赤ワインは優れていた。
ではなんで赤ワインがいいの?ということになって、
今回のプレスリリース「キレート効果を持つ有機酸などが余分な鉄を除去」につながっている。
余分な鉄、っていうのが超伝導に悪さしていた、っていう理解だ。
空気中で超伝導がよくなる件については、たぶん余分な鉄と酸素が結合して酸化鉄をつくって、Fe(Se,S)という超伝導体の本体から析出したのではないかと推測する。
「酒で煮る」っていうのは、反応温度を90℃くらいでキープした、という意味だけども、
これは温度が高いほうが反応が速くなるから。
室温でも時間はかかるが、起こることは同じだと思われる。