本文中では「父親に殺人鬼として烙印を背負わせたい」私の強い意志を強調するために私が義妹を盾に奥さんを脅しているように脚色しましたが、
実際は脅すまでもなく奥さん(義母)は割合すんなり養子縁組に応じました。
本文中にもあるとおり義母にとってはメリットが多い、
デメリットがあるとすれば自分の遺産が実子と私とで等分されることぐらいですけど、
被保険者・被相続人の意思が優先されますし、彼女もともとそんなにたくさん財産持ってないと思いますしね。
DNA鑑定を受けることと養育費の支払いについては、本文中にあるような調子で、
「要求に応じなかったら娘や会社に今までの行いをばらすぞ」と何度も夫婦ともども威嚇して要求を飲ませましたけどね。
家庭や仕事や財産を得て幸せになるということは同時に人質を持つということでもあるんですね。
その点私は失うものが何一つないから何でもできます。これは強力な武器だなあと他人事のように思いました。
父親は奥さんと私が養子縁組することに対して難色を示していましたが最終的には義母の主張を聞き入れて同意しました。
なんといって父親を納得させたかと聞いたら私がアドバイスしたとおり、
「保険金に加入して私たち母子が保険金を受け取れるようにしておく。
私も夫に認知していない非嫡出子がいたということでは格好がつかないし、
せめて自分の養子にして育てようとすることで世間体を良くしたい。」と言ったそうです。
金と世間体のために何の愛情も抱いていない人間を自分の子供にしているんだから、
この人が父親と結婚したのも、金と世間体のためだったのかもしれませんね。
父親の老後の介護を引き受けるということも、養子縁組してもらうことの条件の一つでした。
厄介者を引き受けてくれるということでちょうどよかったんでしょう。
介護者にでもならないと父親を物理的精神的にいじめるチャンスは得られないので、
今から父親が足腰の立たない老体になって私に介護を求めるようになるときが楽しみです。
本当なら今でも刺し殺してやりたいぐらいですけど、腕力では大人の男にかないませんし、何より暴力に訴えたほうが負けですからね。