2023-05-25

アラフォーによるワンチャンについての私見

「ワンチャンいけんじゃね?」若者の間で「ワンチャン」という言葉が流行した深い理由 | ニュースな本 | ダイヤモンド・オンライン

この記事がバズっていて、著者は若者論とか世相を絡めて自論を展開してるけど、結論から言うと、ただ便利だから使われているだけだと思う。

ワンチャンブコメでもあるとおり、元は麻雀用語だし、今の意味に近い格ゲー用語だとしてもアラフォー世代普通に使っていた。

麻雀用語時代は「ワンチャンス」と略していなかった。ちなみに同じように「ノーチャンス」、「ツーチャンス」などもあった。

詳しくは麻雀説明になるので省くが、面白いのはこの時のチャンスは、相手にとってのチャンスを指していたことだ。

相手にとってはワンチャンしかいからノーチャンスほど安全ではないが、なんとか見逃してくれ」

というニュアンスでの使われ方がほとんどであったと思う。

この麻雀勢のワンチャンスがいつから使われたかは流石に不明だが、相当古いと思われる。

 

ところで、アラフォーより上の世代にとってゲーセンというのは色々な属性の人たちを内包する場所だった。

オタクヤンキーだけでなく、格ゲー勢、ミニ四駆勢、ボドゲ勢など、おもちゃ屋に来るようなやつがたくさんいた。

今ほどジャンルボーダーがなく、いろんなゲームをやる人が多かったのだ。

当然麻雀も同じゲームということで格ゲー勢でたしなむ人が多かった。

格ゲー界のレジェンドであるウメハラ氏が雀荘で働き、一時はプロを目指していたことを知っている人も多いだろう。

当然格ゲー勢にもワンチャンスという言葉が広がっていくのだが、ここではっきりと意味が変わる。

格ゲーにおいては「劣勢の状況においても、一度チャンスを掴めば逆転できるような状態があること」を指すようになるのだ。(格ゲーWIKIより)

ピンチな状況であることはもとより、さらプラスな状況に持っていける状況を指すことになる。

ここが麻雀との大きな違いで、麻雀におけるワンチャンスはプラスの状況には持っていけない。

ここでほぼ今の使われ方と同じような意味になるのだが、この格ゲーワンチャンを使い出した世代アラフォーほとんどである

今では若い世代に限らず、ゲームをする人にとっては、

ピンチな状況じゃなくても期待値の低い状況でとりあえずやってみる」

的な言葉であり、さらゲーム以外ではカジュアル化して

「もしかしたら」程度の意味になっていく。

 

から繰り返しになるが、ワンチャン言葉一般に使い出したのはアラフォーあたりの世代で、そもそもその世代でもゲーム以外では「もしかしたら」程度の意味で使っていた。

別に新しい価値観なんかではないのだ。

とりあえずやってみるとかチャンスにかけるといったような意味略称言葉がなかったと言うだけの話だ。

ちなみに、今では普通に使われているガチ勢エンジョイ勢みたいな、「〇〇勢」という言葉や、

同じ行動を延々繰り返す「一生」も、元はゲーセンコミュニティ言葉から格ゲー勢の言葉は端的に状況を伝えやす言葉が多いのだと思う。

あの時代格ゲーにハマるやつはコミュ障が多いか言葉不自由だったという理由では断じてないと思いたい。

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