各々が独自のテーマを決めて何らかの研究発表するというものである。テーマは自由。生物や文学や社会や天文や色々な分野を選べた。俺は変わったことをしたかったので当時なんとなく他の人がやらなさそうな「幽霊」について調べようと思った。ぬ~べ~世代だったこともあってオカルトに対する忌避感があまりなかったせいもある。
当時ようやく中学生でも使いこなせるようになっていたネットを駆使して調べていたんだが、出てくるのは各種宗教団体のサイトや個人のオカルト掲示板ばっかり。単純に幽霊の種類や霊ってどういう存在なのかとか、簡単なことに対しても解釈が全然違う。あの世とこの世をどうたらとか、何々界には誰がいるだとか。言ってることが矛盾するばかりだしまあサンタクロースも信じていなかったから偽情報が多いなって感じていた。
ただ研究自体はちゃんとまとめないといけないので不確かな情報だけではあるが継ぎ接ぎにしてなんとか完成させた。内容は本当に酷いものだった。けど幼稚園児とかが発表の見学に来たときは俺のブースが真っ先に目指してくれてちょっと嬉しかったな。
今思えばよく宗教とかに填まらなかったと思う。ネットリテラシーが特別に高かったわけではないのだけど怪しい情報を取捨選択していたわりに何にも傾倒しなかった。そういうのからオカルト部を作ったりする人がいるって聞いたけど、そんなこともなかったな。