コロナ禍になってからも、幸い収入の減少も無かった。そのうえ完全リモートワークが可能だったので全社的に移行したため、
通勤片道1時間以上がチャラになった。勤務時間が長くなっても家族と話できる時間は増えた。
もともと飲み会は好きでもなく、プライベートでも酒は飲まない。そのため元々仕事帰りに酒を飲むとか、帰宅して晩酌するということもなかった。
今ではつきあいの飲み会で金が出て行くこともなくなり、正直なところ助かっている。
家は郊外ながら車もあり、リモートワークに耐えうる回線と生活空間とは分けた書斎・デスクをたまたま用意していたため、環境ストレスは少ない方だ。
コロナでこうなるとは夢には思わず、ただ書斎スペースは欲しいな、と思っていただけだった。
つくづく、自分は運が良かったなと思った。
住まいは都会に近くなったので、都会に出てイベントに参加することも楽になった。可能性も広がった。
転職を検討するタイミングが少し遅れたら、コロナ禍でそもそも都会に出ることすら難しかっただろうし、
出来たとしても都会を楽しむ余裕もなくコロナ禍で外にも出れなかっただろう。
元いた会社では、海外出張も経験させてもらった。今だと海外も行けないだろうし、コロナ前から欧州の良い面も悪い面も冷静に見るきっかけになった。
観光じゃない、英語での仕事での外国人とのコミュニケーションは悪くない経験だった。
転職をもっと早くにしていたら、この経験はできなかっただろう。
もっとも、そこはオフィス需要が大きい業界だったので、リモートワーク中心の世の中になると影響を受けたらしく、それなりに業績影響も大きいらしい。
今の会社は取引先へのコロナ影響が大きいが、まだ影響は出ていない。この先はわからないけど。
転職タイミングが早すぎたら、経験不足で今の会社には入れなかっただろう。
転職タイミングが遅すぎたら、コロナでの減収は免れなかっただろうし、そもそも転職すら不可能だっただろう。
有能だから勝ち残ったわけじゃないし、無能だから不利益を被ったわけではない。ただただ、自分は運が良かっただけだ。
この先幸運が続く保証は一切無いし、どこかで抗えない波に飲まれてしまう恐怖はずっとある。
いま不幸な人は、自分を責めないようにしてほしい。あなたは無能だから不幸なのではない。