2024-06-09

花火は地面から撮れ

NHK BS4K の深夜のフィラー映像で去年の長岡花火大会のもようをやっていた。

番組内では、花火撮影空撮が多用されていた。

この「花火空撮映像」がちっとも面白くない。それなのに長々と空撮カットを使う。早く地上カメラに戻せと思う。

 

面白くないのは当然だろう。

花火は、見物客が地面から見上げた時にもっと効果的に美しく見えるように花火師たちは様々な工夫を重ねている。

というか、ヘリやらドローンやらで上から見ることな最初から想定すらしているまい。

夜空をバックに花開く花火いちばんれいに決まっている。

川面や街の灯りを背景に開く花火のどこがいいのか。

 

花火は爆発物なので人を乗せたヘリ安全上近寄れなかった。だが近年ドローン撮影技術が向上して、空から花火が撮れるようになった。

「新しい、今までに見たことのない映像が撮れるぞ。」

そこでスタッフ思考が停止してしまったんだろう。

から見た映像は確かに目新しいかもしれない。だが面白くはないのだ。

現に、舞台芸術の収録で舞台袖や舞台の真上にカメラを置いたりはしないだろう。

絵としては斬新かもしれないが、そっち側から見ても芸術としてちっとも面白くないからだ。

それが効果なのは、それこそ舞台裏を見せるドキュメンタリーくらいのものである

 

今年の花火大会でもおそらく空撮映像は多用されると思う。

花火番組スタッフはおそらくまだ空撮映像の目新しさに酔っている最中だろう。

映像の物珍しさではなく花火の美しさを最大限伝えること、という花火中継の本質制作者が気づくまで、空撮は続くと思う。

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