コラム:破壊的なドル高の予兆、円売り加速のシナリオ=内田稔氏
https://jp.reuters.com/article/-idJPKBN2O306O
金融緩和の問題はそれ自体が需要を増やすものではない上、高齢化と人口減少により需要の下押し圧力が今後70年は続くという点が挙げられる。とすると、財政支出を増やしたり減税などで消費意欲を高め、人口増加につなげていくというのが必要なシナリオだったと思われるが、残念ながら十分に作用しなかった。
円安に振れ始めた今そういった財政政策を行えば未曾有の円安に繋がりかねず、不十分な少子化政策を続けながら人口減少に対応することが現実的かもしれない。その場合、なにより消費需要の減少に合わせた供給の制限が必要と思われる。生産量および売上高の低下が引き起こす資金効率の低下は国際競争力の低下にもつながるためソフトランディングさせるのは容易ではない。