物を捨てるのが好きだと思う。
ボロボロになった服や完全に故障した家電を捨てる時、楽しい気持ちになる。正しい方法で新しいものに買い替える事ができるから。
厳密に言えば新しいものを買うのが好きなのかもしれないが、同じものを2つ所持したり壊れてもいないのに買い替えるのが嫌なタチなので結果捨てる時にワクワクする。
職業柄引っ越しが多い事もあり、所持品を少なくしたくてお気に入りの本も全部電子書籍にした。CDもサブスクを使うようになってほぼ捨てた。
そういう風にスペースを整理できた時もワクワクする。データは将来的に失われて云々とかよりも現状のスペースが重要だと思う。
そんな自分でも捨てられないものがあって、まぁ、単に言えば思い出深いもの。
子供のころお金貯めてはじめて買ったCDとか、部活を引退する時に後輩から貰った色紙とか、死んだばあちゃんが最後に買ってくれた謎の置物とか。
でも思い出って年を取れば取るだけ増えていくし、古い思い出が要らなくなる事もないので段々ものも増えていってしまう。
そうして毎年断捨離をしようとするたびに、これは捨てられない・・・を繰り返してちょっと恐怖に陥る。このままでは思い出の品に埋もれてしまうのでは?!
思い切ってそういう品を捨てた事もある。
小学生の頃、初恋の女の子に貰ったキーホルダーをまだ持っていてたまに眺めるという話をしたら大層キモがられたので捨ててみたりした。
のだが定期的に捨ててしまった事を後悔している。なんだかんだたまに眺める事が拠り所だったのかもしれない。
そんなに大事なものなら捨てなきゃいいじゃん、と言われてその後は取り戻せなさそうなものは取っておいているのだが、やっぱりいずれこのままでは思い出に埋もれてしまう気がする。
卒業アルバムとかも全然捨てられないものの一つなのだが、周囲に尋ねると全員「捨てた」と言うのでやっぱり自分がおかしいのだろうか。