寒くなってくると、なんだか人肌恋しいというか、俄然寂しいような気がしてきて、一緒に長い夜を過ごせる相手がいたらな〜、なんて思ってしまう
夜を過ごすとか人肌とかいうと性欲に満ちた獣みたいな感じがするが、そういう感じではなくて、俺はただ、誰かと添い寝がしたい
女でもいい、男でもいい、イヌでもネコでもOK、デカい湯たんぽでもいい、シリコーンの柱でも大丈夫
……っていうような話を同僚としてたんだけど、結局寝るときって最終的にはひとりになるよな、ってトピックで盛り上がった
手ェつないで寝よ❤︎ とかいって、わざとらしく恋人繋ぎなんかをして寝ても、寝付く前にソっと指をほどく瞬間がどっかにある
久しぶりに会って、抱き合って寝ても、朝起きたらお互い仰向けになってる
血流が止まったり、熱がこもったり、そういう不都合がどうしても現れてくるので、最終的には身体を離してひとりで寝るってことになる
寝る時だけじゃなくて、けっこう万事そんな感じな気がするんだよな
ひとりで死にたくない!つって家族を求める人は多いけど、結局死ぬときってだいたい一人じゃないですか
病院のベッドのうえで家族に看取られるにしたってさ、その場で死ぬ人間は一人しかいないんだ
5人で崖に行って、ひとりがバンジージャンプをする それを「みんなでバンジーやった!」とは言わないんだ
爺ちゃん「と」死んだ、じゃなく、爺ちゃん「が」死んだ、にしかならねー
そういう感じなんだよな 世界
なので、結局一人で寝るのだから、俺は寂しくなる必要なんかないのだ、というのが結論なんですが、実際寂しいか寂しくないかでいうと、まあ寂しいということになる
寂しいっつうか、なんなんですかね
俺はどうしたいんだろうなあ、というのを最近ずっと考えていて、これの答えはわりと固まりつつあり、それは「どうもしたくない」
俺は何も考えたくなくて、どこにも行きたくなくて、何にもなりたくなくて、何も変わりたくない
何もしたくないんだよな
何もせずにただ寝ていたい
そのとき、何か道連れが横にあるとうれしいですね