2011年ごろ、テレビをもらった。シャープ製、世界の亀山モデルである。
録画用のデッキがなかったので、ヤマダデンキにいって録画できるデッキを紹介してもらった。
デッキはA3用紙くらいのでかさで、重くて、コードが何本もあり、どれをテレビへ壁へとつなげばいいのか試行錯誤した。
しかも、電源をオンにしてから動き出すまでに、1分は待つ必要があった。
買ってすぐに「なんでこんなに遅いんだ」とイライラしたが、4万くらいしたので我慢して使用していた。
私は忌々しいでかい箱を見て、「あれから10年経ったんだ。もっとコンパクトで性能のいいデッキが出ているだろう」と思い、検索した。
すると、かなり小さいタイプを見つけた。とてもコンパクトなのに4TBの容量。所持するテレビは当然4K非対応なので、こんなに容量は求めていない。
もっと安くていいのだが…と探すと、USBスティックで1TBという商品を見つける。
私はふと疑問に思った。「あれもこれも、録画機能のあるデッキ的なものがないとダメなのでは?」
口コミにも同じような質問をしている方がいて、「当然必要です」とすげなく答えられていた。
ああ、私の古い型式のテレビでは結局、あの忌々しいでかい箱が必要なんじゃないか…と意気消沈した。
テレビの説明書を確認していたら、デッキの接続の仕方と合わせて「外付けHDDへの録画の仕方」という欄があった。
そこには、テレビの録画機能を使って録画する方法が記載されていた。
あれ…?
謎の待機時間のイライラ、番組表を受信する夜中の騒音、とぐろを巻くコード、場所を取る重くてでかい箱が脳内をよぎる。
誰か、教えてくれなかったのか。