言うは易し、行うは難し。
ろくな給料ももらえず非正規雇用で働いて、メンタルと体力を削られながら、増田の言うようなことまで実行できる人間がどれだけいることか。誰でもできるのはせいぜい選挙に行くくらい。増田が列挙したその他のことは、体力、気力、能力に満ち溢れた人間でなければ実行不能でしょ。そんな上澄み層ならば景気が少し上向くとなんとか自力上昇できる可能性が高い。
しかし、そうでない人間が増田の要求していることを実行するのはとてもとても難しいよ。嘘だと思うなら増田も試しに肉体労働の派遣仕事にでも数ヶ月通ってみればいい。仕事が終わったら他に気の利いたことなど何もする気は起きない。あとはアルコールかなんかで少し気をまぎらわして飯食って風呂入って寝るだけだ。そしてまた仕事に出かけていくことの繰り返しになる。貧すれば鈍するとはこのことだと実感できる。
常人か常人未満の人たちが負のループから抜け出すために必要なのは、再チャレンジを可能にするためのリソースの余裕だ。金、時間、情報、ツテ、あるいは生活インフラ。これらに余裕があって初めて、負のループから脱する見込みが出てくる。
繰り返しになるが、氷河期世代に限らず、問題は自力で浮上するのが厳しい人たちをどうするか。つまり、体力、気力、能力が並みか並み以下の人たち、あるいは純粋に運のない人たちが上述したような負のループにはまった場合の救済策をどうするか。順境なら普通に生きて働いて子供を育てていたかもしれない人たちが、逆境ではそれが実現できなくなる。それで良いのか?ということでもある。