ラ・ラ・ランドは映画館で2回見た。20代から30代の時期にキャリアの上昇に賭けるか恋人との時間を選ぶかというのが映画のテーマの一つだと理解している。この映画のことを思い出すと自分の過去と重ね合わせて泣けてくる。
私は当時大学院生で、彼女は国家試験を受験する就職浪人だった。私たちには目の前の荒波を乗り越えるためには2人の時間を確保することができないことを嘆き、また仮に学位や資格を取った後でも、自身らのキャリアのためには一緒になれないだろうことを絶望していた。そして別れた。そんな自分の映画と思えるのだ。ハリウッドの映画人であっても、若い時期に同じような経験をするので、この映画がウケたのだとどこかで読んだことがある。たぶんそうなのだと思う。
映画を一度通しで観た後の二回目で、有名なオープニングシーンを見るとまた泣けてくる。高速道路の渋滞にはまってクラクションを鳴らす無数のドライバーは私たちで私はその中の1人なのだと思う。途中で、トラックの荷台が開き、中から着飾った太った女性が現れて太鼓に合わせて扇を振りながら踊るシーンになる。私にはこれが、人生の中の束の間の喜びを意味するように思われて泣けてしまうのである。
ららら、らーら、らーぶ、さーんぐぅ♪ (ネィオゥミキャンベルのラップ)
わかる 自分も同じような気持ちになる ハリウッドの美男美女が出てくるけど話自体は普遍的で、なんならよくある、ありふれた、でも当人たちにとってはかけがえのない人生の一部だっ...