2020-07-22

好きな児童文学が消えていたから新たに書こうかと思ったんだが、それよりも思い出したことがある。中学生文学だ。

児童文学は分かりやすい。高校生にも成れば好きに小説を読む。中学生読書体験というのは、かなり特殊ものではないだろうか。

まず活動領域が狭く、本屋活動圏にそれほど多くない。小遣いも、月に文庫を一冊買えるか否かだ(これは家庭に依るか。本は買って良い家庭もあるだろう)。身体は概ね出来上がったばかりだが、精神インプットアウトプットバランスを欠いて、とにかく成長したがる。読書体験に興味を持ったならば自然図書館の本を読み漁ることになる。そこにあるのは、教科書のように「子供に読んでもらいたい」作品しかし選者にもある「この頃に読んで物語世界を開いてくれた」作品。本を選定するのもまた本好きであり、図書館ごとに特色がある。

ホームズシリーズ玩具修理者赤川次郎氷室冴子、そんな入り口から世界の広さを知り、やがて友達との会話では満たされない気持ち物語に救われたりするのだろう。語りたいことはたくさんあるが、誰かの語りを追って欲しくもない。もう自由旅路を往っても良いが、まだ自由が重たい。あの頃の読書体験をなんと言ったら良いのだろうか。ともかく、救われる道は色々あるよ、ということをまずは言いたい。ひとつ読書だ。

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