「薬剤の投与があれより早くても遅くても彼は助からなかった」という文章を読んで、どのような事態を思い浮かべますか?— いいだかずま (@iida_kzm) January 9, 2020
という意味に取れる。
これは「最適な投薬のタイミングはピンポイントで存在した」という意味である。
という意味に取れる。
これは「結局のところ最適な投薬のタイミングなどなかった」という意味である。
投薬のタイミングを悔やむ医師に「どちらにしろ助からなかったよ」と慰めの言葉をかけるようなシチュエーションが想像される。
ゆえに前提次第でどちらにも解釈できる。
悪文とまでは言わないが、一文だけを切り出して判断することはできない問題だと言える。
花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった
この短歌は「告白」と「道の長さ」がちょっと離れた関係にあるからこそ、
その二つをつなぐ「逡巡する自分」「機を窺う自分」が立ち現れてくるものだ。
「短いと踏ん切りがつかない、長いと逡巡しすぎる、ちょうどいいから告白できた」
とすんなり解釈できるが、
「なぜ道の長さなんて持ち出してきたのか?」という話になる。
「もっと道が短ければ踏ん切りがついたのに…いやどちらにしろ無理だったか…」などと
詠み手が懊悩しているシチュエーションを想像するにはかなりの補完が要求されてしまう。
そういった点で「投薬のタイミング」と「道の長さ」は対称的ではない。