この訪問が何事も無く無事に終われば、これは、イランが国際社会に対して自分たちが危険な国では無いという事を示すという意味で、イランにとって重要なイベントだった。
これに水を差す形で、タンカーが攻撃されるという事件が起きた。
今、イランが国際的にどういう立場に置かれているかというと、第1に重要なポイントは、イランが米ドル以外で原油を輸出しようとしているためにアメリカがイランに対する態度を硬化させているということだ。
これに対して、イランへの支援を公に表明しアメリカを公に批判している国は、ロシア、中国、インド、その他たくさんある。今回、日本がイランの招待に応えた事は、少なくとも日本が、イランの米ドル離れを批判する立場では無い事を国際社会に示したのと同じなのだ。そして、国際世論はイランを味方する声が多数派だ。
これに対してアメリカと歩調を合わせているのはサウジアラビアと、ごく一部の国だけだ。それらの国々は、イランは危険な国だと煽りたてて、イランのイメージダウンを図ることに躍起になっている。
今の情勢を見る限り、この企ては失敗に終わるだろう。アメリカは過去に何度もこの手を使ってきたが、国際社会はもう騙されない。
それが何を意味するかというと、将来的に米ドルの価値が暴落する事は既定路線になったことを意味する。ロシアは過去にルーブルを紙くずにされた恨みがあるから、本気で復讐しようとしている。中国も本気だ。
これに対して、アメリカは指をくわえて米ドルが紙くずになっていくのを見守るのだろうか? そんなわけはない。
第3次世界大戦に備えよ。