2019-06-02

うなぎの美味さが分からない

実家の近所には有名な老舗のうなぎ屋があり、子供の頃は、たまにではあるが、何か祝い事があるとそこのうな重を食べたものだった。

家族が滅多に食べられない御馳走だと舌鼓を打つ一方で、子供の私は小骨の多さに辟易した。鰻というのは食べるとのどに骨が刺さる不快食べ物だ―そういう印象しか持てなかった。

そこのうなぎ屋は今でも繁盛しており、昼頃にはいつも行列ができる人気店だ。また、うなぎ好きの同僚がいるのだが、彼は他県の人なのにその店のことを知っていて、行きたい行きたいとよく言っている。一度土産に買って行ったのだが、恩人か何かのように感謝され、美味い美味い、身がふっくらしてるし皮が最高だなどと言いながら箸を進めていた。

私が美味いと思えなかったうなぎだが、うなぎ好きには納得の一品であるらしい。彼に限らず世間的にうなぎは御馳走なわけで、けして安いものではないのに、日本人は種を喰い尽くす勢いで食べようとしている。うなぎを美味いと思えないのはどうやら普通ではないらしい。

別に他者と足並み揃えたいわけではないのだが、美味いものを美味いと思えないのは舌が貧しいようで癪だ。もう大人になったわけだし味覚も変わってうなぎを美味いと思えるかもしれない。

そんなわけで凡そ20年ぶりにうなぎを食べてみた。感想としては、うーん

不味くはない。ただやはり小骨が気になる。ふっくらした身が売りなのだろうが、小骨のせいで食感が台無しだ。そしてタレと備え付けの山椒、こいつらがダメ。舌を麻痺させ、うなぎのものの味を分からなくさせている。

昼食に2000円以上払ったのだから美味いと感じなければ損なのだが、そのスパイスあってしても2000円の価値を感じない。500円なら食べても良い。

なぜ日本人うなぎに惹きつけられるのか、山岡士郎中松警部うなぎ評価する理由は何か、うなぎの分からぬ私には分からない。絶滅危惧種だし無理して食べる必要もない、それどころか食べない方が良いのだが、やはりどこか癪に思う。

今度浜名湖に行くのでどうせ食べることになるだろうから、その時は白焼きを試そうと考えている。

  • 僕はカニがそんな感じ 茹でてないのは美味しいと思ったけど

  • ほとんど砂糖醤油の味のようにも思えるが、他の魚の蒲焼きよりウナギが美味いんだから適してるんだろう 国産の高級ウナギを一度だけ食べたが、口の中で溶けるようだった でも、それ...

  • へえ、気になる人もいるんだな 自分は全然気にならない たぶん脂が乗ってると骨がやわらかく揚がっちゃうからだろう   骨が気にならないよう鱧の骨切り状態にしてもらったり 圧力鍋...

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