たとえばさ、不動産を購入するとき、不動産のサイトで「近くに公園ある」とか「コンビニ2分」とか、病院だの駅からの距離だの書いてあるわけだけど、その「書いてあるという現実」とは別に、不動産価格には「近くに公園がある権利」やら「駅から5分である権利」ってのは、べつに含まれてないんだよな。公園はなくなるかもしれないし、駅だって別の場所に移設されるかもしれない。それは別に不動産所有者の所与ではないわけよ。
であるからして、この話の未来方向の敷衍として、今現在付近に児童相談所や介護施設や刑務所や核廃棄施設がなかったとして、その不動産の所有権に、それらの施設が未来永劫付近に作られない作らせないという権利は付属してない。
「希望は述べることができるかもしれないが、本質的には自身に権利はない」ってあたりが線の引きどころなんじゃねえかな。好悪の問題として発言はできる(好悪なので、複数条件や施設にダブスタでもかまわない)けれど、それがあたかも住民の権利だなんて思い上がらないようにする――くらいの線引。