私も、この業界に外部から携わり、どうにか変えたいと思い、ジョブチェンジをしながら、ネットワークを広げて、理想的な業界にするよう努力してきましたが、10年程経った今でもあまり変わった印象は受けません。
志を同じくする仲間は増えました。医療崩壊が叫ばれた頃と比べても、外部の理解は深まったと思います。
でも、病気は人それぞれです。病名が同じでも、症状や原因は異なります。患者家族の置かれた状況も様々です。
もしかしたら、現状を少しでも良くする方法があるかもしれませんが、それを導入するには少なからず、患者さんに影響を与えます。
より良くする方法ほど、影響は大きいのではないでしょうか。
その時、この現場が良くなるから、あなたは我慢してと、患者さんに気軽に言えるでしょうか。
私はそれを言うように医師にお願いする立場ですが、本当に心苦しいです。
人を救うために医師になった人に、消極的に振る舞えと、命を救うなと諭さなければなりません。
でも、そうしないと今の医療水準を将来まで継続することは難しいのです。
医療は限られた財源・資源を前提に、患者、患者家族、医療従事者といった様々な人の思いで成り立っています。そして、それは過去何十年という関係者の思いとして、積み重なっています(怨念のようなものです)。
本当に難しい業界です。
今回の東京医大の入試操作(女性受験者の点数操作)の件で、医療業界に疑問を持った方は是非この業界をより良く変えるために、一緒にがんばりましょう。
まだまだ仲間が足りません。