ブラウザをアップデートしたらフォントが変わっていた。設定を探しても、webページのフォントは変更できても、UIのフォントはできない。
震えた。これまで何度かブラウザを乗り換えてきたが、少なくとも一度、UIのフォントが嫌いなのになったという理由であったことがある。
まさに今同じことが起きようとしていた。
その嫌いなフォントというのは、アンチエイリアスのかかったものである。おそらくメイリオだと思う。詳しくないからわからない。
あらゆる文字に、アンチエイリアスがかかり始めたのはいつからだろうか。
滲み、薄く見えるあの文字が世間一般に広く受け入れられているとでもいうのか。
私は何としても、滲んでいない、読みやすい、慣れ親しんだMSゴシックに戻す方法を調べた。
結局、CSSを書き換えることでその問題は解決した。ついでに、システムフォントも変更し、怒りに身を任せてcleartypeを切った。
その結果ほとんどMSゴシックに囲まれるということに成功した。ああ、なんと快適なことか!
何とかブラウザを変えずに生きていくことに成功したわけだが、対処法を調べている間に世間に対する不信を深めていった。
全人類が同じ趣味である必要はない。しかし、このまま私の居場所がなくなっていけば、対処すら不可能になるかもしれないことが恐ろしい。
アンチエイリアス、なぜあんなに使われているのか私も理解できん。 わざわざフォントを変えたりはしないけれど、気持ちはわかる。
アンチエイリアシングがかかっていないフォントに安心感を感じるのは分かる。あの地に足がついた感じは何なんだろう。