2018-01-10

何かを好きになるということ

小さい頃からお花が好きだから、お花屋さんになりました。

とか、

小さい頃から仮面ライダーが好きで、仮面ライダーになりたいか俳優になりました。

みたいな話を聞くと、やべえな、と思う。

やべえな、そんなに、自分人生プロデュースちゃうほどそんなに、何かを好きになった人なんだ、やべえな。

宗教アイドルスポーツチームや恋人アニメ歌手アーティストや……

とにかく、色々な 何かを好きになって、その為に他の何かを捨てたり貢いだり犠牲にしたりする人がいる。

私にはそれがない。

好きなものがないわけではない。

毎日食事は味覚が美味しいと感じるものを食べたいし、可愛いと思うから犬が飼いたい。テレビ情報番組より、笑えるからお笑いが観たい。

でもそれだけだ。

美味しいものの為に料理人にはならないし、犬を飼う為に引っ越さないし、テレビでやっていないからと、別に劇場まで行って漫才を見る気もない。

配偶者がいるけど、ドラマのような熱烈な恋のあとに結ばれた訳では無い。

一緒にいて心地よいか結婚したけど、例えば何か命の危険が起きた時、私は身体を張ってこの人の命を護ろうとするのだろうか。わからない。

好きなものがないわけではない。

本当に好きなものがないのかもしれない。本当に好きなことに気付いていないのかもしれない。

本当に好きなものがある人は、どのくらいいるのだろう。

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