びっしり人がいる。おっさんおばさんもいる。俺もおっさんだけど。若い子もいる。隣はいい匂いのする青年。
近い席で4人くらいのグループになり、議論を始める。社会問題の解決策について。続いて、グループ同士の議論になる。休憩を挟みながら相手グループと合併をし、最終的に100人くらいずつの大グループ同士で議論をする。
その頃には大グループ内で役割分担が決まっていて、主に席が近い人で集まるグループ内グループが出来てる。俺は意見を交わすうちにちょっと離れた席の小グループ(10人くらい)のリーダー的な感じになっていて、グループ内グループの連絡役というか監視役のようなものになっていた。なりたくてなったんじゃなくて、できることやってたらなってた。
大グループ同士の議論が終わると勝敗発表の場がある。各人自グループや相手グループのあの人やこの人と称え合ったり罵り合ったりしながら休憩時間を過ごす。
結果は負け。各人自グループや相手グループのあの人やこの人と称え合ったり罵り合ったりしてると、この中から国会議員を選びますとアナウンス。ざわつく場内。大グループ内で中核となってた人らの名前が読み上げられる。
場内いろんな目の色で拍手を送る。他人事でからかう声をあげる人がいる。泣いて悔しがる人もいる。俺の名前も読み上げられる。
うちは妻と自営なので、というかそんな重責に耐えられるほど綺麗な体じゃないので、しかし抗えない空気なので、とにかく妻に電話する。家業はなんとかなるのでできることやってこいとのこと。うえー。あんな友人たちとあんな遊びができなくなるなんて俺の人生真っ暗だ。
覚醒。