2017-08-30

私が待ち構えている言葉

兄弟にも、従兄弟にも自分より歳上の女が存在しなかった。

数年前に結婚したが、手本となるような女性はいない。私は誰を参考にする事もなく、一人で決断した。私が期待しているのは「長姉として責任を負わせ過ぎてしまったね、申し訳いね」という言葉。男なら、まだ頼りに出来る、参考に出来る人が周囲にいた。それなりに稼ぎがあって、奥さんを支える力がある人。しかし私は違う。男ではなく、女。職を捨て、夫の為に支えとならなければならない。年の近く同じ状況の者がいないというのは大体理解していたが、それでも生き辛さが拭えない。要領や愛想の良い、二番目の子なら違ったかも知れない。私はいつでも兄弟の手本となり、失敗が許されない立場だった。誰かの手本として立派に生きられている自信はない。

例えば私に姉がいたら、もう少し冷静なアドバイスを貰えただろうか。そいつは愛する価値がある人間かと、面倒臭い叱咤や反対があっただろうか。

そういう上から目線客観的立場に立ってくれる人を求めていたのかも知れない。自分の行動に裏付け動機が欲しい。

結婚適齢期はいえまだ余裕がある従姉妹達。苦しい受験期間も誰かを頼らず努力していたようだ。

彼女らにもいずれ、婚姻する時が訪れるのだろう。その時私は何の手助けも出来ずにただ悩める彼女達を見守る事しか出来ないのだろう。何名かは妊娠し、出産するだろう。それを当たり前の事のようにやり過ごしながら私の人生は閉じて、終わりを迎える。

ただ幸福を追い求めたくても、やはり自分の先陣者が居てくれたらよかったと何度も思ってしまう。

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