発刊からすでにさんじゅう数年の月日がたち巻数もすでに三十巻を超え
数少ない読者からいつ終わるのかグタグタやってんじゃねえとおしかりのお手紙をいただいたりもする
なんてわかりやすいツンデレ読者なんだろ、もっと素直に褒めてくれてもいいのよ?とお返事したい
しかし、こっちも生活が掛かっているのでこの作品を終わらせたくはない
かといってこの先に少ない読者を驚かせるような展開があるとは思えない
書いてみて驚いた、なんと僕の人間関係に致命的な欠陥があったのだ
…僕の周りで僕と一緒に笑ったり怒ったりしてくた人ごめんなさい
時が進めば僕も忘れるし読者も忘れていくモブキャラでした
主人公視線から見てあなたたちは僕に何も残せずに使い捨てられていくモブでした、モブキャラ、やいモブ
モブが何をいっても何を感じても主人公である僕には関係ありません
いつもあなたたちがいっている文句やねたみ恨みなんて僕にとってはただの風の音だったのです
昨晩聞いた風の音を覚えていますか?風が何秒吹いて何秒止まってそれを何回繰り返したか覚えていますか?
僕は覚えていません、だって無数に吹く風の音なんて覚えてるわけないでしょ
モブも同じです、あなたたちが僕に何をいっても僕の行動に怒っても僕に殺意を抱いても関係ありません
あなたたちの存在は僕にとって風そのものなのです、気がついたら止んでしまっているものなのです
止めばもう風を感じることもないし、さっきまでの音も忘れてしまいます